マルチカメラによる三次元物体再構成

[English], 研究インデックス, 美濃研究室, www.kameda-lab.org 2004/07/04

概要

マルチカメラを用いた三次元物体の形状復元法として、 視体積交差法があります。 我々は視体積交差法の有用性に早くから着目し、 分散処理による高速性の実現に取り組んだり、 高度な色情報の復元について研究を行っています。

時空間分割とビデオ画像のパイプライン処理による高速三次元再構成

視体積空間法のよい点は画像処理としてシルエット画像を抽出するだけで 三次元形状を復元可能であることですが、その代償としてその処理には 複数画像の参照と大量の投影計算が必要になります。 本研究ではネットワーク接続された計算機環境で、 視体積交差法の実現のため、同期した分散処理を効率良く実行する機構を 提案しています。

未知光源環境における物体形状・反射特性のボクセル独立再構成法

視体積交差法によって三次元形状復元を行うときに、色情報を同時に 高速に復元する方法について提案しています。 我々の手法の利点は、視体積交差法の高速化の利点を失うことなく 色情報を復元できることと、色情報が拡散反射情報だけでなく 鏡面反射情報まで復元できることです。

較正用基準物体を必要としないマルチカメラキャリブレーション

マルチカメラ間の外部パラメータは、視体積交差法の形状復元精度に 大きく影響を与えます。カメラ数が多くなり視体積が大きくなると、 較正用基準物体を用意することは困難になります。 我々は、電球状の参照点を空間内で移動させるだけで、 外部パラメータを精度よく推定する方法を実現しています。

4πシステム:視体積交差法による全周型時系列形状計測

4pai system 視体積交差法の実現では、多くの場合、カメラは物体周囲の円周上ないし 物体を囲む半球上に設置されていました。 しかし、視体積交差法の形状復元精度が最も良いのは全周方向から 観測した場合です。そこで、我々は真球状にカメラを配置し、 秒15コマで同期撮影を行うことで、 様々な物体の形状変化する様子を獲得することに成功しました。

時系列ボリュームデータの領域追跡を用いた関節物体の体節への分割手法

一般に三次元計測装置で得られた三次元データは単に形状を 表しているだけで、その対象物体がどのような構造をしているのかを 知ることはできません。1つの三次元データではこれを推測することは 不可能ですし、時系列ボリュームデータを用いてもその体節分割には ヒューリスティックスを導入していることが普通です。 我々は各部位の剛体運動面の対応付けを行うことで、 ヒューリスティックスに頼ることなく 自動的に体節の部位と関節の位置とを推定できることを示しました。

発表文献

から適宜適切なものをご参照ください。

メンバー

2004/07/04現在。

代表 :
美濃導彦

指導 :
亀田能成(1995-1999)、(Observer since 2000)
飯山将晃(2003-)

主要研究メンバ :
今尾公二(1993-1999)
太尾田健男(1995-1997)、
飯山将晃(1997-2003)
青木啓史(1997-1999)
岡田武士(1998)


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