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輪郭線を用いた概形の決定

撮影条件として、対象画像は、右手の手首から先の部分を手の平側から写した ものであり、背景は黒色であるとする。カメラは手指の正面に位置し、手指に 向けられている。手指側からみて、光源方向とカメラの方向とをなす角度は、 およそとする。

まず、最初に手指画像の輪郭情報を用いて、モデルの大まかな状態を決定す る。このために、輪郭線を、曲率が負の極値となる点で、幾つかの線分に分割 する。このときにスケールスペースフィルタリングを用いて、輪郭線のノイズ に対処している。各線分は、手指モデルのいずれかの部品の投影された輪郭の 一部分に対応する。線分長が長い線分について、それがモデルのどの部品に対 応するかを以下のようにして決定する。

初めに、モデルの制約条件及び撮影条件を考慮して、候補となる部品を選ぶ。 抽出した画像上の輪郭の線分に、候補の投影図形の縁が一致するように、候補 の三次元位置を定める。次いで、モデルの制約条件に従って、その他の部品の 位置を決定する。このモデル全体を画像上に並行投影し、画像の手指領域との 重なり程度を評価する。重なりの程度は大きいほど良い。これを並行投影の条 件と呼ぶ。最も重なりの大きいモデルの状態が、その手指画像に対するモデル の状態として選ばれる。



Yoshinari Kameda
1997年04月03日 (木) 12時19分35秒 JST